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(東京都立戸山公園前にて)

Q1 野村幹事長の生い立ちをお聞かせください。

岐阜県揖斐郡大野町。自然豊かな岐阜の、のどかな田舎町で生まれ育ちました。元来短気で、自分勝手で、やたら自信家な私ですが、ふるさと大野の両親や友人はそんな私でも広い心で温かく受け入れてくれました。バスは1、2時間に一本、最寄りのカラオケまで自転車で40分という不便さだけはネックでしたが、連なる山や澄み渡った川、田んぼ・畑地帯の一面の緑に心癒される田舎町でした。中学や高校でスピーチやディベートをやっていたわけではありませんが、生まれつきの喋り好きな気質に加え、小学校、中学校では生徒会役員として人前で話す機会が多かったこともあり、喋ることは大好きでした。また、高校では弓道部に入り、弓の道を究めることに熱中しました。今思えば、それまで一つのことに注力し、充実感や達成感を得ることの少なかった私にとって、弓道部に入ったことは大きな転機でした。一本の矢が勝敗を左右すると同時に、スランプになると一本も中らない弓道は非常にシビアな世界で、何度も挫折を味わったものです。ただ、弓道が「生きがい」になってくれたおかげで、高校時代は非常に充実していました。思えば、挫折の重要性と生きがいの素晴らしさを知ったのはまさにこの頃でした。そうして勉強と部活の両立に忙しいながらも充実した日々を送り、苦しい受験期を越えて早稲田大学に入学し、雄弁会に出会いました。

 

Q2 雄弁会に入った理由と雄弁会の良さについて教えてください。

きっかけは本当に偶然でした。早稲田出身の父に「どこかいいサークルない?」と聞いたら候補の一つにあったのが雄弁会で……。将来官僚になることを夢見ていたので、著名な官僚や政治家を多く輩出していると聞いてすぐに興味を惹かれました。そのため、入った理由は「官僚になるための勉強ができそうだから」という単純なものでした。

次に、雄弁会の良さについて。私は、雄弁会には大きく2つの良さがあると考えています。1つ目は、何といっても「人材の質が高いこと」です。組織といえど、所詮はそこに属する「人」の質でその良し悪しが決まると思います。その点雄弁会は、議論を通じて多くの教訓を得られる先輩や本気で切磋琢磨し合える同期、一緒に成長させてもらえる後輩が揃っており、人材の質には事欠きません。それは、皆が社会変革を志す者としての理念と熱い情熱を心に秘め、日夜研鑽に励んでいるからに他ならないと思います。雄弁会に入った理由は先程述べた通りですが、雄弁会を続けている理由はそうした「人」に心惹かれ、離れたくなくなったから、というのが自分の中では大きいです。

2つ目は、「挫折を味わえること」です。積極的に会活動に参加している雄弁会員なら、誰でも一度は雄弁会で大きな挫折を味わったことがあるはずです。人生において、定期的に自分を全否定されるような挫折体験を提供してくれ、それを何とか乗り越えることで成長させてくれる場は本当に貴重です。我々は大学生時代という社会に出る前の準備期間の真っ只中にいるので、なおさら重要です。挫折は多くの教訓と自分を見つめ直す機会を与えてくれます。加えて雄弁会は、別の機会にリベンジのチャンスを与えてくれるので、困難を乗り越えたときの達成感と自信をも与えてくれます。強烈な失敗経験と成功経験。その両者を提供してくれるところに厳しいながらも意義のある雄弁会の良さがあるのではないかと思います。

 

Q3 どのような雄弁会にしたいか、意気込みとあわせて教えてください。

雄弁会は今、大きな岐路に立たされていると思います。社会変革者を輩出し続ける稀代のサークルとして繁栄し続けるか、はたまた縮小の一途を辿り、数年後には消失してしまうのか。全盛期に比べれば会員数は大きく減少し、個々の会員も雄弁会活動を行う中で他の活動との両立の困難性など、様々な困難に直面しています。雄弁会が10年後、20年後も生き残り続け、会員が生き生きと活動し続けるためには、変化を恐れず常にその在り方を模索し続けなければならないと思っています。とは言え、1年半雄弁会で活動を続け、どっぷりと雄弁会に浸かった私の頭だけでは、改革していくべき課題点とそれを解消する手法を模索することは困難です。そのため、雄弁会の主役である1年生の意見を中心に会員の多様な意見を取り入れ、雄弁会を改革していくことが適切であると考えています。半期の意気込みとしては、「雄弁会をこう変えたい」、「この部分をこう変えればもっとよくなるのではないか」といった意見を最大限に取り入れ、会員の理想雄弁会像を実現できるような会運営を目指したいです。

 

Q4 それでは、最後に一言お願いします。

「力への意志」。ドイツの哲学者、ニーチェが用いた概念です。力への意志とは、より大きく、より強く、より強大であろうとする意志のことです。世の不条理を嘆き、怨恨感情(ルサンチマン)に支配された「復讐者」であってはならないと思います。社会変革者たるもの、常により強くなろうとする強固な意志を持ち続けなければならないと。現実社会は雄弁会以上に不合理・不条理に満ち溢れています。自分が社会に対して捧げようとするものに比べ、現実社会がいかに愚かで、卑俗であったとしても「それにもかかわらず!(Dennoch!)」前進し続けなければならないからこそ、「力への意志」を持ち続ける人間が理想雄弁会員像だと思います。この理想を断じて追求し続けてみせる、という自分への誓いと、他の雄弁会員にもそうあってほしいという願いを込めて、「力への意志」を今期のスローガンとして半期頑張りたいと思います。

以上です。ありがとうございました。

(文責:原)